ミカヅキ

 

 

 

 

さて、津久井の殺人事件。

 

 

 

同じ障害者支援施設の職員としては

とても複雑な気持ちです。

 

 

 

ネット上では、福祉業界に携わる方とそうでない方々との

意見や価値観の差があまりに大きくて

困惑してしまいますね。

 

 

 

 

福祉業界に携わる者の一人として話すとすれば、

このような形で事態が起こってしまったのは残念極まりないこと

に間違いありません。

 

 

 

容疑者を‘精神が不安定でやばい人’として

「だからあんなことになってしまったんだ」と

ただの一過性のものとしてみてしまうのか。

 

 

 

 

この事件が起こったのは、そもそも職員や警備が

しっかりと見ていないからこうなってしまったんだと

施設の体制に疑問を投げかけるのか。

 

 

 

 

容疑者を擁護するわけではありませんが

気持ちはわからなくありません。

 

 

 

 

人を殺めるということへの共感ではなく

おそらく「あんな環境の中で働き、なのに

こんなにも苦痛を感じ、なにをやっているのか

わからない。どうしたらいいんだろうか…」

というような葛藤を抱いていたのではないかと

推測しました。

 

 

 

 

あくまで個人的な推測でしかありませんが

少なからず心のどこかでこの福祉業界への

嘆きや怒りがあったのだと思います。

 

 

 

 

「ボランティアみたいなもんだろ」などと言う意見は

全くもって罷り通るものではないと思っています。

 

 

 

それこそ、同じ人間として生きている方の

生活を支える専門職として、誇りを持って

勤めています。

 

 

 

 

ただ、思いや気持ちだけでは無理なものも

あると思います。

 

 

 

 

今回の事件が結果としてこのようになってしまいましたが

世間の人々が、国のお偉い方々が

表面上だけではない、根幹にある

大きな問題にたどり着いてほしいというのが

私の思いです。